平成21年1月の平成20年度二次補正予算において募集された国土交通省「地域住宅モデル普及推進事業」に、その時点で推進中であった「超長期ちきゆう住宅国産材モデル」による展示住宅を全国各地に建設し、見学会や講習会等を開催し、地域材、国産材による長寿命型住宅の建設を普及推進するとして応募し、採択されました。
霊峰富士の麓は100年余の歴史を持つ
緑深い森であり、良材の産地です。
「富士山の木」で造ることが、
みんなの家の最大のポイントです。
「みんなの家」は『この家に関わる「みんな」が未来に向かって幸せに暮らせるように』と考えながら富士山のふもとに自然と人が創り上げたモデルハウスです。
「みんな」が幸せになるためには、人も自然も共生していかなければならない。そんな想いのもとにプランを考えました。建築現場に近い富士山のふもとで育った富士桧や、静岡県産の杉を使用することによってLCCO2の排出を少なくし、山の再生も促すことができます。 太陽光・太陽熱・空気の熱・雨水など、自然のエネルギーや資源を利用することによって、自然に与える環境負荷を少なくし、快適に暮らせるように配慮しました。住まう人にとっては、家族のコミュニケーションも自然に取れるように動線を配置しているので、絶えず木のぬくもりと共に、家族の存在を感じられます。また、安心・安全に生活できるように、最新の防犯・防災設備を設置しました。
これから長い間、人も自然も「みんな」が幸せになれるように・・・ そんな願いが詰まった「みんなの家」です。
リビングは富士桧の表し梁、重ね梁が
大きな特徴。
天井材に、曲げ強度を大きく高めた、
地域材の3層パネル(Jパネル)を
採用しています。
1Fフロアには桧を、2Fフロアには杉材を
使用しています。
思わず触れてみたくなる木のぬくもりを、
住まいの隅々にまで配置しました。
ペレットストーブ
素材をきちんと見きわめて、丈夫な構造で作り上げること。それは長期優良住宅の家づくりにおいて、最も重要かつ基本的な前提条件にほかなりません。「みんなの家」においては、「劣化対策」の等級3を始め、「躯体倒壊及び損壊防止耐震等級」では等級2を確保しています。また、緻密な地盤調査や地盤保証と共に、頑丈な土台づくりから徹底した取組みを行っています。
「みんなの家」では、耐力壁についてもひと工夫しています。間取りの可変性を高めるため建物内部の耐力壁を減らし、その代わりに高耐力の面材耐力壁を外周部に配置しました。
耐震性を確保する上で重要な水平方向の剛性を確保するため、2F床構面と屋根構面に三層クロスパネルを採用しました。しかも、通常のように合板の4辺にのみ釘打ちするのではなく、「日の字」に釘打ちする四周釘打ち仕様とすることによって、必要とされる高い剛性を確保しています。
許容応力度設計を行って安全の確認を行っています。また、建物の基礎形状については、地盤調査に基づいて検討し、住宅性能評価基準に即した、より安全性の高い基礎形状を作り上げています。
構造材については全て国産材を使用しています。また、外周部の地盤面から1mまでの羽柄材についても、全て国産材としています。
「みんなの家」では、暮らしの中でのエネルギー消費にともなうCO2排出量の削減をめざし「次世代省エネルギー基準」に対応。建物そのものはもちろん、その工事現場などにおいても、省エネ省資源につながるさまざまな工夫を実践しています。
断熱材は屋根・床に発泡系を使用し、壁はGWを採用しました。また、開口部については、アルミ+樹脂サッシにLOW-Eガラスを使った高断熱サッシ、または遮熱サッシを使用しています。これらにより、次世代省エネ基準をクリア。省エネルギー対策等級では4等級を獲得しています。
「みんなの家」では、太陽光発電はもちろんエコキュートや太陽熱利用換気システム、雨水利用タンクも採用しました。こうして自然の恵みを最大限に利用することにより、CO2排出の削減にも繋がっていきます。
暖房器具として、木質ペレットというバイオマスエネルギー(植物資源)の燃料を使用するペレットストーブを採用しています。非化石燃料であり、原料が間伐材の木質ペレットを使うことにより、間接的に森林資源の整備や貢献につながります。
[モデルハウス所在地]
静岡県富士市伝法748番3
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